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Railway/Maturity

Railway vs Render

料金、ダッシュボードUI/UXの観点から Railway と Render を比較します。

著者: AIイノベーションズ 阿部隼也X / Twitter

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Railway vs. Render

Render と Railway は、どちらも最高のDX(開発者体験)を提供するクラウドプラットフォームです。

Google Cloud, AWS, Azure などの大手クラウドプラットフォームは、高機能で細かくカスタマイズ可能ですが、シンプルにWebアプリやAPI、DBをホスティングしたい場合には複雑すぎます。個人的にはとても嫌いです。。。

その点、Render と Railway はとてもシンプルです。

GitHubリポジトリを指定するだけで、WebアプリやAPIを簡単にデプロイできますし、DBも数クリックでデプロイできます。環境変数の管理なども簡単です。

似たようなサービスでは Fly.io や Vercel、Herokuなんかもありますね。

この記事では、インフラのスケーリング、料金体系、そしてダッシュボードの使い勝手という観点から、両者の違いを詳しく見ていきます。

スケーリング

RenderとRailwayの違いはここが大きいです。スケーリングの方法です。

Render

Render は、サービスごとにインスタンスタイプ(CPU、メモリ)とインスタンス数を指定する、より伝統的なスケーリングモデルを採用しています。

オートスケーリングも利用可能ですが、トラフィックや CPU/メモリ使用率に基づいてルールを設定する必要があります。

Railway

Railway は、需要に応じてリソースを自動的に調整します。

開発者はインスタンスの数を気にする必要がなく、プラットフォームが負荷に応じて最適なリソースを割り当てます。

料金

料金も大きな違いの1つです。

Render

Render の料金は、インスタンスのタイプと実行時間、帯域幅、永続ディスクの使用量に基づいています。

各サービスのコストが予測しやすい一方で、リソースを十分に活用していない場合でも固定費が発生します。

各サービスごとに料金がかかります。

たとえば、以下のようになります。

  • 静的サイト: 基本無料
  • Webサービス: 7ドル/月 RAM 512 MB CPU 0.5
  • PostgreSQL: 6ドル/月 RAM 256 MB CPU 0.1

Renderの料金詳細はこちら

Railway

Railway は、実際に消費したコンピューティングリソース(CPU とメモリ)とネットワーク使用量に基づく 従量課金制 です。

サービス(アプリケーション)ごとに7ドルは最小でもかかってしまうRenderと比べると安くなることが多いと思います。

また、特にトラフィックが変動するアプリケーションや、開発・ステージング環境を用意することも考えると安くなるでしょう。

たとえば、以下のようになります。

静的サイト、Webサービス、PostgreSQLをホスティングしている場合、以下の料金が計算されて請求されます。

  • メモリ: 1GBにつき$10ドル/月
  • CPU: 1vCPUにつき$20ドル/月

ただし、Raliwayにも毎月固定の料金がある、Hobbyだと5ドル/月は最低でも支払う必要があります。ただしこれは従量課金のクレジットとして活用されるので、中規模なシステムでなければ5ドルだけで済むことも多いでしょう。

Railwayの料金詳細はこちら

ダッシュボード体験

Render

Render のダッシュボードはクリーンで分かりやすく、サービス、データベース、cron ジョブなどを一覧で管理できます。各サービスの設定もフォームベースで直感的に行えます。

Railway

Railway のダッシュボードは、プロジェクト全体のサービス構成を視覚的な「Canvas」で表現するのが最大の特徴です。サービス間の接続や依存関係が一目でわかり、インフラ全体を俯瞰しながら直感的に操作できます。

まとめ

機能RenderRailway
スケーリングモデルサービスごとにインスタンスタイプと台数が必要需要に応じて自動調整
オートスケール設定CPU/メモリ等のルール設定が必要ルール不要・プラットフォームが最適化
インスタンス管理台数/タイプを意識する必要あり台数を意識せずに運用可能
料金モデルインスタンスベースの固定費CPU/メモリ/ネットワークの完全従量課金
最低料金サービスごとに固定費発生(例: Web $7/月, PG $6/月)プラン最低$5/月(従量クレジットとして消費)
コスト予測性予測しやすいが未使用でも固定費変動に強いが使用量に依存
向いている用途予測可能な負荷・固定運用変動トラフィック/複数環境(開発/ステージング等)
ダッシュボード体験リスト/フォーム中心でシンプルCanvasで構成を可視化し直感操作

Render は、予測可能な料金体系と安定したパフォーマンスを求める場合に適しています。

一方、Railway は、究極の柔軟性と自動化を求める開発チームや、変動の激しいワークロードを持つプロジェクトにとって魅力的な選択肢です。

Render から Railway への移行

Render から Railway への移行は、両プラットフォームが Docker をネイティブにサポートしているため、比較的スムーズに進められます。

  1. Dockerfile: Render で使用している Dockerfile が Railway でも利用可能か確認します。
  2. 環境変数: Render の環境変数グループを Railway の共有変数やサービス変数に移行します。
  3. データベース: Render のマネージド PostgreSQL や Redis から Railway の同じサービスへデータをダンプ&リストアします。
  4. ドメイン名: Railway で Custom Domain 設定をして、それに従い DNS 設定を更新します。

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