高度な使用法
Railway の高度な概念を概説するガイド。
著者: AIイノベーションズ 阿部隼也(X / Twitter)高度な使用法
Railway はシンプルなデプロイ体験を提供しますが、その裏にはプロジェクトを細かく制御するための多くの強力な機能が隠されています。このガイドでは、Railway を最大限に活用するための高度な概念をいくつか紹介します。
ビルドとデプロイのオプション
ビルドオプション
Railway は Nixpacks を使用してコードを自動的にビルドしますが、カスタムビルドコマンドを指定したり、Dockerfile を使用してビルドプロセスを完全に制御したりすることができます。これにより、特定の依存関係をインストールしたり、ビルドプロセスを最適化したりすることが可能です。
デプロイオプション
デプロイ時には、ヘルスチェックパスを設定してゼロダウンタイムデプロイを実現したり、再起動ポリシーを定義してサービスの回復性を高めたり、正常なシャットダウンタイムアウトを設定したりすることができます。
ネットワーキング
プライベートネットワーキング
プロジェクト内のすべてのサービスは、安全なプライベートネットワークを介して相互に通信できます。これにより、データベースや内部 API をパブリックインターネットに公開することなく、安全に接続できます。
Railway 提供のドメイン
デプロイされたサービスには、テストや内部アクセスに便利な *.up.railway.app
形式のドメインが自動的に割り当てられます。もちろん、カスタムドメインを設定することも可能です。
統合ツール
CLI
Railway CLI は、ローカル開発とクラウド環境をシームレスに連携させるための強力なツールです。railway run
で本番の環境変数をローカルで使用したり、railway up
でローカルの変更を直接デプロイしたりできます。
Public API
Railway の Public API (GraphQL) を使用すると、プロジェクト、サービス、変数などをプログラムで管理できます。これにより、CI/CD パイプラインとの統合や、カスタムの自動化ワークフローの構築が可能になります。
環境
本番、ステージング、開発など、複数の環境を作成してワークフローを分離できます。プルリクエストごとに一時的なプレビュー環境を自動作成する機能は、チームでのコードレビューを劇的に効率化します。
可観測性
サービスログ
アプリケーションとビルドのログは自動的に収集され、ダッシュボードでリアルタイムに確認できます。構造化ログにも対応しており、高度なフィルタリングや検索が可能です。
一元化されたログ
プロジェクト全体のログを一元的に表示し、複数のサービスにまたがる問題のデバッグを容易にします。
これらの高度な機能を活用することで、Railway をプロジェクトの特定のニーズに合わせてカスタマイズし、より堅牢で効率的な開発と運用のパイプラインを構築できます。
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